CBDとは、大麻の成分の一種。
近年、この麻の実にオメガ3や6(必須脂肪酸)、タンパク質(必須アミノ酸)を豊富に含むということが明らかになり、食品としての利用で再注目されるようになりました。
とは言っても大麻ってアレなの?
大丈夫なの?と思いませんか?
産業用ヘンプ=麻(Industrial Hemp): 穀物の麻の実や茎はサプリメントや油などの食用、麻織物などの繊維、住宅用資材や工業製品原料などに利用されています。
大麻草[カンナビス、キャナビス(Cannabis)]とは、マリファナ、ポット、ウィード、ヘンプ(麻)などの植物の総称。ヘンプ(麻)とマリファナはDNAが同種だが、同一の植物ではありません。
古くは、中国、インド、エジプト、アッシリア、ペルシア、ギリシャ、ローマ、縄文などの世界中の文明で、主に繊維・食品(香辛料)として利用されおり、戦前までは日本でも多くの麻農家がいました。
麻の活性物質であるカンナビノイド(成分の総称)は104種類も存在しています。
主成分として、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビノール(CBN)などが挙げられます。
製品には抽出、含有成分によって呼び方があります。
フルスペクトラムやブロードスペクトラムには主成分と、相乗効果が出る成分(テルペン)が含まれています。
ではCBDがどう体にいいのか?というと、体内には地球上で生きていくために本来備わっている『身体調節機能=ECS(エンド・カンナビノイド・システム)』があります。
ECSは、食欲、痛み、免疫調整、感情抑制、運動機能、発達と老化、神経保護、認知と記憶などの多くの機能をもち、細胞同士のコミュニケーション活動を支えています。
ECSは、1990年代に発見された「アナンダミド」と「2-AG」と呼ばれる体内カンナビノイドとそれらを結合する神経細胞上に多いカンナビノイド受容体CB1、免疫細胞上に多いカンナビノイド受容体CB2などで構成されています。
体の中の至る所にある神経細胞、免疫細胞に受容体がある、つまりECSは全身に分布しています。
CBDは、これらの全身にある受容体に直接的に働きかけることで、本来のECSの働きを取り戻すことが出来るのです。
最近の研究では、ECSは外部から強いストレスを受けたり、加齢に伴う老化によってECSの働きが弱り、いわゆる「カンナビノイド欠乏症」になると、様々な疾患になることが明らかになってきました。
▷参照:日本臨床カンナビノイド学会
CBD (カンナビジオール) : マリファナ吸引のようにハイになるなどの精神活性作用はなく鎮静、リラックス効果がある。
CBDは、THCと比べると、構造式の中で環状の部分が一部開いていて、CB1レセプターへの親和性が非常に低く―もしくは親和性がなく―精神・神経系への悪影響はありません。
▷参照:Wikipedia
THC (テトラヒドロカンナビノール) : マリファナ吸引で気持ちがハイになるのは、この成分の高濃度の影響。
THCは非常に精神作用性が強く、脳内にあるCB1レセプター(神経細胞上に多く存在する受容体)に親和性が高いです。
精神錯乱や幻覚・幻聴を引き起こす可能性があり、日本の法律で禁止されている成分です。
脱法ハーブ・危険ドラッグなどはTHCを模した化学合成された有効成分が多く含まれているので、強烈な作用を引き起こします。
▷参照:Wikipedia
日本においては薬機法、麻薬取締法、など現状、法律では、麻の穂、葉、根の所持や加工が禁止されています。
茎と種については、問題はなく麻の実や油、繊維として産業利用されています。
サプリメントとして利用されているオイルなどは種子油を使って製品化されています。
日本では、1948年に制定した大麻取締法によって、カンナビノイドを多く含む花穂と葉の利用を禁止しています。
また、日本では、大麻取締法第四条によって、医師の交付、患者の施用の両方が禁止されています。
現行法では、茎および種子由来のCBDであれば利用することができます。
都道府県知事の許可があれば、農家には大麻栽培者免許、麻薬取締官や大学等の研究者には大麻研究者免許が交付され、アサを栽培したり、研究したりすることができます。
しかし、これらの免許取得は、厚生労働省の指導や通知の細かい規定をクリアすることが非常に難しいのが現状です。
大麻取締法
第一条 この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。
ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く
▷参照:厚生労働省
大麻については、世界的に使用を認めようという動きが、少しずつではありますが見られるようです。
アメリカやヨーロッパの一部では嗜好性の大麻もOKという国もあり、カナダでは2017年度から大麻の使用を合法に、医療用大麻はすでに合法化されています。
もちろん大麻を禁止している国が圧倒的に多いです。
アメリカでは、0.3%未満のTHCを含む産業用ヘンプが規制植物指定から除外され、ほかの農作物と同じ扱いになったため、CBDが抽出された商品の販売が認可され、市場に一気に現れ始めました。
アメリカの連邦法で定められた大麻草(カンナビス、キャナビス)の区分けを表すと、
産業用ヘンプ(麻)とは、CBD成分の含有率が20%以上で、THC成分が0.3%以下
違法薬物のマリファナは、CBD成分の含有率が10%以上で、THC成分が20%以上
と厳密に区分けされています。
—ここから引用—
米国で電子タバコによる健康被害について、米国の疾病予防管理センター(CDC)が原因物質の可能性を示唆する発表を行った。
すると共通の物質としてビタミンEアセテート(酢酸エステル)が検出されたという。
まだはっきりと分かっていないが、ビタミンEアセテートは脂溶性なので、肺炎の症状と関係があるかもしれないと述べ、THCとの関係について今回の調査されたケースではビタミンEアセテートを含んだ電子タバコ用のTHCリキッドの使用が28ケースのうち23ケースだったとした。
現在研究が続けられ、その影響についてはっきりと解明されるまでTHCやビタミンEアセテートを電子タバコに入れないように勧告されている。
—引用ここまで—
ビタミンEは約100年前に発見され、トコフェロール(Tocopherol)とも呼ばれる脂溶性の物質。
活性酸素、フリーラジカルを除去する抗酸化作用のある健康補助食品(サプリメント)としても市販されているが、特殊な疾患以外では特に積極的に摂取しなくても通常の食べ物から得られる物質でもあります。
このビタミンEをサプリメントとして摂取する場合、エステル化させ、酸化させずに体内へ摂取することが多く行われています。
例えば、酢酸とエタノール(アルコール)を反応させると水分子H2Oが取れて結合し、脱水縮合という現象が起きるが、脱水縮合した物質を酢酸エチル、酢酸エステル、アセテートといいます。
問題になっているビタミンEアセテート、すなわちビタミンE酢酸エステルというのは、ビタミンE(トコフェロール)を脱水縮合してエステル化させ、トコフェロール酢酸エステルにした物質となります。
ビタミンEアセテートは、酸化を防止するためのエステル化によって本来持っている抗酸化作用を失っているのも特徴で日本では日本薬局方と食品添加物として食品衛生法で指定されていますが、ビタミンEの誘導体としてサプリメントに使われています。
ビタミンEアセテートは、ビタミン剤として経口で体内に摂取したり皮膚の一部に塗ったりする分に害はほとんどないといいますが、アメリカで問題になっているのはVAPEでの蒸気を肺粘膜摂取。
蒸気になる際の加熱や粘膜摂取による作用が有るのかもしれません。
アメリカ又は日本で生産されているものに関しては法律を遵守して、茎と種から抽出されたCBDのみが利用されています。
精神に悪影響を及ぼすTHCは含まれておりません。
さらに医療や産業で使用される麻は品種改良が進み、THCが少なくCBDを多く含む品種が活用されているとのことでした。
近年の世界的な動きとして、健康志向などで注目が高まっているスーパーフードやサプリメントなどと近いものと考えて良いようです。
調べて見たところ、お年頃のこばも積極的に取り入れてみようかなと思いました!